受け口でどもってしまう

受け口が原因で起こるトラブル【どもってしまう】

このページでは、受け口が原因で起こるトラブルのうちのひとつ、「話すときにどもってしまうこと」について解説しています。受け口が原因でどもってしまうことには、どのような対策が効果的なのか、受け口自体を治す方法にはどのようなものがあるのかなどをチェックしてみましょう。

どもりの間接的な要因に「受け口」の可能性

どもりとは、第一声をなかなか出すことができない、会話の途中で言葉が詰まってしまうなどの状態をいいます。

吃音症(きつおんしょう)とも呼ばれている症状です。例えば「おはよう」と言おうとして、「おおおおはよう」といったように最初の音を連発してしまったり、「………おはよう」のように最初の一音がなかなか出なかったりすることが、一般的に「どもっている」と言われています。

コミュニケーションが取りづらかったり周りの視線が気になったりしてしまう「どもり」ですが、受け口であることが間接的な要因になることがあるのです。

受け口がどもりにつながってしまう原因

受け口など歯並びに問題がある場合、スムーズに発音ができないため、声が聞き取りづらかったり特定の音がうまく言えなかったりすることがあります。

発音のしにくさが直接どもりに発展するわけではありませんが、コミュニケーションの取りづらさや、見た目が気になる・話がうまくできないなどからくる精神的なストレスが、どもりにつながる可能性があります。

受け口とは

受け口とは正式には反対咬合(はんたいこうごう)と言い、下の前歯が上の前歯にかぶさるように、前に出ている状態をいいます。本来の噛み合わせと逆になっている状態のため、正しく口の機能を働かせることができない場合があります。

噛み合わせが逆になっていると、食べ物をうまく咀嚼することができないという問題の他、発音のしにくさからコミュニケーションに影響を及ぼすことがあるのです。

受け口だと発音がうまくいかないことがある

人と会話を交わすとき、正しく音を発音しなければ、言葉がうまく伝わらないことがあります。

受け口の人がとくに発音しにくいのが「さ行」と「た行」だと言われており、それが原因で話が聞き取りにくくなったり、声がこもって聞こえたりする可能性があります。

歯の隙間から息をふきだすことで発音する「さ行」と「た行」は、受け口の人にとって息の使い方がうまくいかなかったり、舌の動きが制限されたりするのです。「さ」が「しゃ」、「す」が「しゅ」に聞こえてしまうなど舌足らずな話し方になり、結果うまく聞き取りにくい声になってしまいます。

どもりは遺伝や脳の働きによって起こりやすくなる

どもり、吃音について

吃音症(きつおんしょう)・どもりは、成人してから発症する人は少ないと言われており、幼児期に発症することが多い症状です。男女差においては、男性のほうが多いとされています。リラックスしているときや、独り言を言っているときはスムーズに話せたり、うたうときはどもりが出なかったりするなど、症状に波があることが特徴です。

子供では20人に1人、成人では100人に1人が吃音を持っているという統計もあり、一般的に珍しくない症状でもあります。

受け口とどもりについて

先述したように、受け口であることがどもりと直接関係があるわけではありません。ただし、受け口によって生じるストレスが、どもり・吃音に影響を与える可能性があります。

どもりの原因

どもりの原因には様々なものがあります。遺伝的なものが関係している場合や、事故や病気などの後天的な理由で脳機能に影響が出ている場合、ストレスなどが挙げられます。また、脳の認知機能も大きく影響していて、統合失調症にもどもりの症状があります。

脳内の物質とストレスの関係

どもりには脳の代謝物質が関係していることも明らかになっていて、ストレスが増加することによって脳内物質の分泌バランスが崩れると、どもりの原因になることがあるようです。どもりが出ている時、脳はドーパミン(快感や多幸感を得たり、意欲を作ったり感じたりする脳内ホルモン)を過剰分泌していることがわかっています。

このドーパミンをコントロールするのがセロトニンですが、セロトニンはストレスの影響を受けやすく、過度のストレスを受けると分泌量が減ってしまうという特徴があるのです。もしストレスの要因が受け口による不明瞭な発音や、見た目が気になるなどの理由にある場合、それがどもりにつながる可能性があります。

どもりと受け口を改善するには

どもりと受け口には直接的な関係はありませんが、どちらの面も両方改善していくことで、症状が軽減されることが考えられます。

どもりの改善

幼児期の場合は、スムーズに話すための能力を発達させるよう、家庭内で指導・誘導をしたり、環境作りをしてあげたりする必要があります。改善法には、スムーズに話せる体験を増やすという環境を整える「間接的指導」や、お手本で話して吃音を出さずに話すよう誘導する「直接的指導」があります。

このほかにも、上手く話せたときに「ちゃんとできていたよ」と伝えることで成功経験を増やしてあげるなど、脳内の神経ネットワークを鍛えることで、吃音・どもりがなくなっていくことにつながると言われています。

成人の場合は、吃音・どもりが生じたときにどのように対処すればいいか方法を身につけているという人も多いです。吃音・どもりを感じさせないようにスムーズに話す練習をしたり、ストレスを緩和させたりする方法があります。カウンセリングや、認知行動療法などの訓練をして治療する方法も有効です。

受け口の改善

受け口の改善には、歯科医院での治療が必要になります。一般的な矯正装置を使っての歯科矯正や、マウスピースをはめて歯を動かす矯正方法、骨を切る外科的施術などの方法があります。歯並びやあごの状態によって適した治療法が異なるため、個人に合わせた治療法を歯科医院で相談することが大切です。

まとめ

受け口とどもりは直接関係しているわけではありませんが、受け口であることによって生じるストレスが間接的な要因になることは考えられます。受け口は話し方や審美的な面以外にも、骨格のゆがみなど体全体のトラブルにつながることがあるため、一度専門医で相談してみることがおすすめです。